SHARE普及推進委員会について
SHARE普及委推進委員会についてご紹介いたします
SHARE普及推進委員会とは
「SHARE普及推進委員会」は、「精神医療における共同意思決定の実践を促進する」という目的で、共同意思決定の促進を志す精神科医、研究者、ピアスタッフ等を活動主体として活動しています。
現在は、学会参加、次期研修会開催を企画中です。
共同意思決定を中心に、「エビデンスに基づいた精神医療を無理なく実践できる環境づくり」をテーマに活動を続けてまいります。
委員会メンバー
伊藤 順一郎 (JUNICHIRO ITO) SHARE普及推進委員会委員長
2015年4月より、メンタルヘルス診療所しっぽふぁーれ院長。
専門は地域精神医療、精神科リハビリテーションなど。
家族心理教育、包括型地域生活支援プログラム(ACT)、個別就労支援(IPS)など、地域生活中心の精神保健医療福祉のシステムに寄与するプログラムづくり、当事者や専門家の垣根を超える対話的文化のありかたに強く関心を持つ。
ご挨拶
精神医療における診察という行為はいったい誰のものでしょうか?
患者さんのものか?精神科医のものか?いえいえ、これは、「誰のもの」として規定されるものではなく、本来、患者さんと精神科医の協働作業として成立するものといえましょう。
けれど、忙しい外来の中で、診察室の会話は精神科医の質問に患者さんはこたえるだけで終わってしまったり、話したいことを伝える間もなく薬の処方箋が渡されたりすることがあります。そんな時、「何のための診察なのか?」「この会話は誰のためのものなのか?」という疑問がわくわけです。
SHARE(Support for Hope and Recovery)は、診察室の会話をより実りあるものにするために開発された、共同意思決定のツールです。
診察の前に、このツールを使って「今度の診察の時にはどういう話を主治医のところに持っていこうか」ということを決めることができたら、診察室の場を”協働作業”の場に引き戻せるのではないか?そんな思いで、このツールは開発されました。また、事前に考えることを一人でするのではなく、ピアサポートの皆さんとしたり、精神科医以外の支援者とすることで、利用する皆さんが「仲間や支援者と共に考える」という体験が出来るのではないか、ということも考えました。
精神科の診察の質を利用者の側から変えていく、そんなことがこのツールを通じてできたらと思います。
藤田 英親(FUJITA HIDECHIKA)
ご挨拶
こんにちは、東京は国分寺の地で精神科医をしています。
SHAREとは、このシステムの開発が始まった時からのお付き合いです。臨床研究の時期を含め、2014年からこのシステムを利用した外来診療を継続していますが、SHAREのピアスタッフのサポートを交えての外来のシステムには、大きな力と可能性を感じています。
いわば精神疾患を取り巻くこの国の社会・文化を変えていくための大事な要素、より生きやすい世界を創るために必要な部品、という感じでしょうか。このシステムによって、診察の中でのコミュニケーションが変化することを実感しています。精神科診療に関わる多様な立場の方々がこのSHAREに触れてもらええるといいなーと思ってます。
板垣 貴志 (TAKASHI ITAGAKI)
東京大学医学部健康科学・看護学科卒業、同大学院中退。
主な関心領域は医療者患者関係、ヘルスリテラシー、ストレス対処力、健康社会学であり、仕事を通じて、臨床研究における患者レジストリ、データ標準化、調査方法論、統計分析、などに関心とスキルが広がる。
大学・大学院での統計実習講義、キャリアプランに関する講義、コンテンツ制作に関する講義、など複数の教育経験を積む。代表取締役という立場もあり、社員の学習・教育や健康管理にも強い関心がある。
ご挨拶
SHAREシステムとその普及委員会メンバーとは、臨床研究から開発で関わらせていただいております。
SHAREの普及は、個人としても会社としても、どうしても成功させたいワークです。
個人的には、SHAREを使うことのできる医療機関が増えれば、自分が困ったときや身近に困ったいる人がいたときに、今よりも気軽に精神科を受診できるようになると感じています。
会社としては、研究から臨床への応用を、現場の負担を徒に増やすことなく、かつ、持続可能な仕組みとして整えることができれば、社会的にも大きな意義のある仕事だと考えチャレンジしています。
当面は、精神医療に日々奮闘されている方々に新たな負担が増えるお願いすることもあるかと思いますが、振り返ってみたときに、「あのときSHAREを導入して本当に良かった」と言っていただけるよう、システム事務局担当としてできる限りの貢献をしたいと考えております。